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プロバイオティクスチーズはお酒の分解を助ける?

背景

これまでに、乳酸菌などのプロバイオティクスがアルコールやその分解途中で生じるアセトアルデヒドの代謝に関わる可能性が報告されてきました。
しかし、こうした乳酸菌をチーズに利用した場合にも、同じような働きが期待できるかについては十分に分かっていませんでした。

そこで本研究では、Lactococcus lactis LB1022とLactiplantibacillus plantarum LB1418を含むプロバイオティクスチーズを作製し、アルコール摂取後の血中アルコール濃度やアセトアルデヒド濃度、さらに肝臓への影響をラットで検証しました。

結果

ラットにプロバイオティクスチーズを与え、その30分後にエタノールを投与して、血中のアルコール濃度を測定しました。

その結果、プロバイオティクスチーズを摂取した群では、アルコールだけを与えた群やプロバイオティクスを含まないチーズを摂取した群と比べて、血中アルコール濃度が有意に低くなりました。

また、アセトアルデヒド濃度も低く抑えられていました。

さらに、アルコールを分解する酵素やアセトアルデヒドを分解する酵素の働きも高まりました。加えて、肝障害の指標となるAST・ALTも低下し、肝組織では脂肪の蓄積や炎症が抑えられていました。

コメント

この研究で興味深いのは、特定の乳酸菌をチーズという食品の形で摂取しても、アルコール代謝への影響が見られたことです。プロバイオティクスチーズを摂取した群では、血中アルコールやアセトアルデヒドが低下しただけでなく、肝臓の脂質代謝や炎症に関わる仕組みにも変化が見られました。一方、この研究はラットを用いた動物実験です。ヒトが食べたときにも同様の効果がえられるかどうかは、今後の非都市圏で確認する必要があります。

日常生活へのポイント

今回の研究では、アルコール代謝に関わることが期待される乳酸菌をチーズに利用することで、アルコールやアセトアルデヒドの代謝に影響を与える可能性が示されました。
ただし、「プロバイオティクスチーズを食べれば酔いにくくなる」「二日酔いを防げる」と結論付けることはできません。今回使われたのは特定の乳酸菌を含む試験用チーズであり、ヒトでの効果もまだ確認されていません。それでも、発酵食品に使われる微生物が、味や香りを作るだけでなく、体内での代謝にもかかわる可能性があるという点は、発酵の奥深さを感じさせる研究です。

参考文献

Jong-Hwa Kim et al ., Probiotic cheese improves alcohol metabolism and alleviates alcohol-induced liver injury via the SIRT1/AMPK signaling pathway, Journal of Functional Foods, 2023

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