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麹甘酒は、食後の血糖値にやさしい発酵飲料

背景

甘酒は日本発祥の発酵飲料で、昔からお祭りや季節の行事で親しまれてきました。なかでも、米と米麹だけでつくる「麹甘酒」は、ノンアルコールで子どもから大人まで飲みやすい甘さが特徴です。甘酒は行事の時だけ飲むというイメージが強いかもしれませんが、近年では食後の血糖値の上昇を抑えることで、健康に寄与する可能性について研究が進められています。

結果

健常な成人男女を対象に、麹甘酒と対照飲料である米由来の糖化液(米シロップ)を、それぞれ摂取したときの食後血糖とインスリンの変化が比較されました。
その結果、麹甘酒摂取後の血糖値が、同じ量の糖質を含む米糖化液と比較して有意に低下しました。特に摂取後60分では、血糖値が対照群と比較して大きく低下し、血糖上昇が速やかに収束する傾向が認められました。

コメント

本研究では、健常者において麴甘酒が食後血糖の上昇を有意に抑制することが示されました。同じ量の糖質を含む米糖化液と比較しても血糖応答が低かったことから、麹甘酒には、「血糖値の上がり方をおだやかにする働き」がある可能性が示唆されます。その背景には、麹甘酒に含まれるオリゴ糖や、麹菌(Aspergillus oryzae)由来の成分が小腸での糖の吸収をゆるやかにしていることが関わっているのではないかと考えられています。

日常生活へのポイント

麹甘酒は甘い飲み物でありながら食後の血糖値の上がり方が比較的穏やかな飲み物です。ただし、主成分は糖質であるため、「飲めば血糖値が下がる」「たくさん飲んでも太らない」、というわけではありません。ほどほどの量であれば、甘いものを控えたい人や、食後の血糖値が気になり始めた人は、間食や食事の一部として、量と食事全体のバランスに気を付けながら麹甘酒を取り入れてみるといいかもしれません。

引用文献

麴甘酒は健常者の食後血糖およびインスリンの上昇を 抑制する有用成分を含有する
倉橋 敦 J. Brew. Soc. Japan, 2020
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8227387/

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